放課後のむこうがわ 7


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放課後のむこうがわ 7

「このカメラはね……。
 少しだけ、被写体の魂を吸い取るの。
 それが印画紙に写るから、こんな感じの写真になるのね」

 そう言ってともみさんは、いたずらっぽく笑った。
 もちろん、ウソに決まってるけど……。
 危うく信じかけそうだった。

「あとで、あなたも撮ってあげるわ。
 でもまずは、あけみね。
 ほら、囀りそうな顔で、こっち見てる。
 撮ってほしくてしょうがないのよ。
 エッチな写真を」

 ともみさんは、あけみちゃんの目線を手繰るように近づいた。

「ちょっと、アシスタントさん。
 これ、持ってて」

 ともみさんがわたしを振り返って、ポラロイドカメラを差し出した。
 慌てて駆け寄って、受け取る。
 最上級生の命令口調に、もう言いなりだった。
 カメラは、両手で持ってもずっしりと重かった。

「まずは……。
 どうしてあげようかな」

 ともみさんは、あけみちゃんに纏わるように近づいた。
 息がかかるほど、顔を近づける。
 あけみちゃんの目が、葡萄のように膨らんでた。
 息がはぁはぁ言ってるのが、わたしにまで聞こえた。

 ともみさんは、いきなりあけみちゃんのスカートを捲りあげた。
 豊かな太腿と、その付け根を覆う白い布地が曝された。

「また、こんな小さいパンツ穿いて来て」

 目に沁みるほど白い布地が、股間を三角形に覆っていた。
 確かに小さなショーツだった。
 腰骨が隠れないほど。
 股ぐりも深くて、アンダーを処理してなければ、毛が見え出ちゃいそう。

「嬉しい?
 見られて」
「……、嬉しい」
「そうよね。
 見てもらいたくてしょうがないのよね。
 ほんとは、街中でもスカート捲りたい。
 でも、さすがにそれは出来ないから……。
 毎日、大風が吹くことを願ってる。
 縛る前に、自分で捲らせれば良かったかな。
 この前みたいに。
 自分で捲るの、大好きなのよね?」
「……」
「そうよね?」
「はい」
「ふふ。
 正直でよろしい。
 我慢出来ないと、素直になるわね。
 でも、まずは撮影からよ」

 ともみさんは、捲ったスカートを、お腹に回る縄に挟みこんだ。
 キュプラの裏地が縄を潜る音が、聞こえてきそうだった。
 つるつるした裏地に、射しこむ陽の光が踊ってた。

「ほうら、可愛くなった。
 ダサいスカートだけど、裏地は綺麗よね。
 ほんとは、こっちが表なのかも知れない。
 裏側こそが、ほんとうの表ってね」

 ともみさんは、わたしに向かって腕を伸ばした。
 手の平が上を向いてる。

「アシスタントさん。
 気を利かせてちょうだい。
 カメラよ」

 慌ててカメラを差し出す。
 ともみさんは、受け取ったカメラを、馴れた手つきで構えた。
 あけみちゃんは、顔を突き出すようにしてカメラを見つめてる。

「ちょっと。
 そんな格好でカメラ目線じゃ、雰囲気出ないじゃないの。
 顔伏せてちょうだい」

 あけみちゃんは、床に視線を落とした。

「そうそう。
 うーん、でもイマイチだなぁ。
 やっぱり、パンツ脱いだ方がいいか……」

 あけみちゃんの肩が、ぴくりと動いた。

「ふふ。
 嬉しそうね。
 アシスタントさん、何してるの?
 脱がしてちょうだい」

 ともみさんに視線を投げられ、ようやく自分のことだとわかった。
 あけみちゃんの視線が、真っ直ぐにわたしを見てた。
 見えない綱に引かれるように、わたしはあけみちゃんに近づいた。
 脚元に膝まづく。
 ブラウスの裾の分け目から、ショーツが目の前に見えた。
 少し肉付きのいいお腹が、せわしなく起伏してる。

 わたしは、ショーツのウェストに手を掛けた。
 ウェストっていうか、股上は腰骨までしかなかったけど。
 そのまま布地を引きおろそうとしたけど、うまく下りない。
 思ったよりお尻が豊かで、布地が乗りあげてたんだね。
 両手を腰の後ろまで回し、布地を捲りおろす。

 目を逸らそうとしても、出来なかった。
 あけみちゃんのアンダーヘアは、明らかに処理されてた。
 といっても、毛はちゃんと残ってたよ。
 でも、恥丘の上に、ほんのひとつまみ。
 性器を隠す役目はしてなかった。
 アケビの実を合わせたような大陰唇まで、はっきりと見えた。
 その膨らみとヘアーの間に、クリトリスが息づいてた。
 包皮から顔を出し、餌をねだる雛鳥みたいに囀ってる。

「ちょっと、アシスタントさん。
 早くどいてちょうだい」

 ともみさんの声に、われに返った。
 裏返ったショーツを、両手で握ったままだった。
 真っ白い布地を、太腿に滑らせていく。
 丸々と豊かに肉づいた太腿だった。
 ギリシャ神殿の柱みたい。

「ストップ。
 パンティは、膝に絡めといて。
 それから……。
 ブラウスを引っ張って、お股を隠す。
 そうそう。
 これだと、大事なところはぜんぜん見えないけどさ……。
 膝に絡んだパンティが、股間が剥き出しであることを象徴してるわけ。
 隠すことで、逆に、見る人の想像力をかきたてるのよ。
 なんてね。
 顧問の先生の受け売りだけど。
 うーん。
 でも、芸術的だわ。
 やっぱ、素材がいいからよね。
 アシスタントさん、今度こそどいてちょうだい」

 わたしが退くと、ともみさんはカメラを構えた。
 両脚を開いて、全身を安定させてる。
 素人のわたしから見ても、腕前を感じさせる姿勢だった。

 指先だけが微かに動くと、シャッター音が響いた。
 続いて、過擦れたような機械音。
 空間が引き伸ばされるような音とともに、カメラの前部から印画紙が送り出されてきた。

「アシスタントさん。
 こっち来てごらん」

 ともみさんが、肩越しに印画紙を掲げた。
 駆け寄って覗きこんだけど……。
 そこには、何も写ってないの。
 失敗かなって思って、ともみさんの横顔を見た。
 でも、ともみさんは、じっと印画紙を見つめたまま。
 もう一度そこに目を落とすと……。
 うっすらと、画像が浮かびあがってた。
 画像は、少しずつ鮮明さを増していく。

「何度見ても不思議よね。
 被写体の粒子をカメラが吸いこんで……。
 それが、印画紙の上で再構築される、って感じ。
 被写体が、わたしのものになる瞬間。
 ほら、出来上がり」

 ともみさんは、印画紙をわたしの前に翳した。
 そこには、あけみちゃんがくっきりと写ってた。
 でも、デジカメなんかの画像とは、明らかに違う。
 今撮ったばかりなのに、懐かしい雰囲気。
 机の引き出しの奥から、昔の写真が出てきたみたい。

「ふふ。
 あなたも気に入ったみたいね。
 後で撮らせてあげるわ。
 でも、困ったモデルさんは……。
 待ちきれないようね」

 ともみさんの視線に引かれ、あけみちゃんを見ると……。
 確かに、様子が違っていた。
 うつろに目を泳がせて、太腿を摺り合わせてる。

「この子、シャッター音聞くと、スイッチが入っちゃうのよ。
 根っからのモデルさんよね。
 でも便利ね。
 あんな格好で、オナニー出来るんだから。
 バスの中とかでも、やってるんじゃないかしら。
 あれ、何してると思う?
 垂れたお汁を、太腿に塗りたくってるのよ。
 あけみ。
 もっと撮ってほしい?」

 ともみさんの声に、あけみちゃんが顔をあげた。
 瞳が潤んでた。

「撮って……」
「どこを撮ってほしいの?」
「おまんこ。
 あけみのおまんこ」
「そんなとこ撮っても、発表できないじゃないのよ」
「撮って」

 あけみちゃんは、太腿を摺り合わせると同時に、お尻を階段柱に滑らせ始めた。

第八話へ続く

文章 Mikiko
写真 杉浦則夫
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関連記事:

放課後のむこうがわ 7」への3件のフィードバック

  1. ハーレクイン

    「放課後」7
    読ませていただきました。

    今回の名言。
    >このカメラは……少しだけ、被写体の魂を吸い取る
    >囀りそうな顔
    >最上級生の命令口調
    >裏側こそが、ほんとうの表
    >隠すことで、逆に、見る人の想像力をかきたてる

    いやあ。
    ポラ撮影による嬲り。
    実に効果的ですねえ。
    あ、あけみちゃんがこれだけ感じてると、もう「嬲り」とは言えんかなあ。

    ともみさんの命令口調に「はい」と答えるあけみちゃん。
    ほんっとに可愛いなあ。
    こんな子を好きにできたら、もう全身、舐め倒してしまうぜ。
    (このエロおやじ!)

    それにしても名言の最後。
    「隠すことで想像力をかきたてる」
    いやあ、目から鱗ですねえ。
    何もかも書かなあかん、というわけではないと……。
    なるほど。
    読者の想像力をバカにしてはいかん、ということですねえ。
    ふむ。

  2. Mikiko

     「隠すことで、逆に、見る人の想像力をかきたてる」ってのは……。
     あくまで、写真の世界のことを言ったものです。
     この写真が撮られたころは、ヘアが写っちゃいけなかった時代だと思います。
     撮影では、いろいろご苦労があったことでしょう。
     この時代、パイパンのモデルさんが多いのは……。
     ヘアが写らないようにするためと聞きました。

     小説となると……。
     わたしは、「読者の想像力」にまかせず、なにもかも書いてしまう方のようです。

  3. ハーレクイン

    小説だと、読者の想像力には任せない、何もかも書いてしまう。

    そうですよねえ、やっぱりそうですよねえ。
    別に読者を信頼しない、というわけではないんですが、書いちゃいますよねえ。
    読者の存在を念頭において書く、というのはおかしいですよねえ。
    物語の出発点は、まず作者と作品ですもんねえ。

    おい!
    言ってることが全然一貫しておらんぞ。

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