放課後の向うがわⅡ-5


 顔面で堪能し尽くしたのか、理科の先生は、大口を開けて尿を受け始めた。

「ごぼ。
 ごぼぼぼぼぼぼぼ」

 口を溢れた尿が、滝のように耳を洗う。

「ごぶっ」

 たぶん、それは「イク」って言ったんだと思う。
 理科の先生の両脚が、コンパスのように起ちあがった。
 爪先では、10本の指がすべて開いていた。
 全身は、スタンガンを押しあてられるように、びくびくと痙攣してる。

「は、はがぁ」

 空気の漏れるような声とともに、ようやく全身から強張りが解けた。

 腿裏の腱の筋が消えると同時だった。

『ぶ』

 弛緩しすぎて、肛門が開いたのね。
 理科の先生は、脱糞してた。
 薄茶色の健康そうな便が、ミンチ機のように練り出され……。
 尻たぶのあわいに伸びていく。
 コルク栓のような先端は、床まで届いてた。
 生々しい便臭が立ちあがる。
 それに感応したのか……。
 国語の先生も、肛門を開いた。
 もともと、和式便器を使う姿勢を取ってたから……。
 催しやすかったのかも。
 黄土色の糞便が、たちまち理科の先生のブラウスに積みあがる。
 割れるようにほどけた一端が、喉元から転げ落ちた。
 2人の微妙に違う便臭が交じり合い……。
 目くるめく芳香を噴きあげる。
 わたしは、堪らず嘔吐する。
 まずは、理科の先生の股間に。
 わだかまるパスタに、ホワイトソースがたっぷりと掛かった。
 まだ止まらない。
 国語の先生の背中に向けて、思い切り胃の腑を絞る。
 真っ白いブラウス一面に、吐瀉物が貼り付く。
 身を翻し、日本史の先生の傍らに立つ。
 先生は、失神したままだった。
 股間の片手は、まだペニスを握る形を保ってたけど……。
 ペニスはもう、指の窪みに頭を隠してた。
 そこを覗きこむようにして……。
 嘔吐する。
 胃を裏返すように身を畳み、すべてを吐き下す。
 腹筋が浮き出るほど力を籠めると……。
 喉の奥から、黄色い胃液が噴きだした。
 頚を持ち上げ、わたしは壁泉のオブジェになる。
 放物線を描く胃液が、日本史の先生の顔まで届いた。
 刹那……。
 わたしも脱糞するわ。
 股縄で切り分けられた大便が、ぼたぼたと床を叩く。
 愛しい自分の匂いを堪能しながら……。
 わたしの意識は、エーテルのように蒸発する」

 あけみ先生の言葉が、ようやく途切れた。
 口は開いたままだった。
 視線は、虚空を漂ってる。
 まるで、立ったまま意識を失ってしまった人のようだった。
 堪らず声を掛けようとしたとき……。
 ようやく、魔法が解けた。

「あぁ。
 また、妄想が暴走しちゃったみたいね。
 ときどき、自分でも制御できなくなるのよ。
 現実と妄想の区別がつかなくなって……。
 ほんとに何かやらかしそう。

 でも、どうだった?
 これほど熱のこもった特別講義、滅多に聞けないわよ。
 興奮したでしょ?
 語ってる方は、もっと興奮してるけどね。
 わたしがどんなに興奮してるか……。
 見たい?
 見たいわよね?
 見たいのよね?
 わたしの……。
 おまんこ」

 先生は、わたしの答えなど聞かなかった。
 口元をきりりと結んだまま、スカートのウェストに手をかけた。
 ファスナーの擦過音が立つと同時に、筒状の布地は、床に落ちてた。
 布地に隠されてた部分は、音楽室で見せられたときと同じだった。
 黒いストッキングは、太腿までのガータータイプ。
 上着は、事務服みたいなオーバーブラウスなので、裾が無い。
 だから、股間が丸見え。

 剃り上げられた真っ白な恥丘を窪ませ、白いロープが渡ってた。
 ロープは、両サイドからY字を描いて臍下で合流し、真下に降りてる。
 細すぎるロープは、性器を隠す役目を果たしてなかった。
 2本並んだロープは、陰裂に埋没してた。
 陰唇が、ロープを咥えてる。
 ロープの合流点には、瘤が出来ていた。
 瘤は、正確にクリトリスを隠してた。
 いえ。
 クリトリスを、拳のように押し潰してる。
 そう思った瞬間、わたしの股間にも、疼きが伝わった。

「どう?
 素敵なアンダーウェアでしょ。
 おトイレには不便すぎるけど。
 もちろん、普段は普通のショーツを穿いてるのよ。
 でもときどき……。
 我慢できなくなって、縄を打つの。
 この姿で教壇に立つと、めちゃめちゃ興奮するわ。
 あ、もちろん、スカートは履いてるのよ。
 つくずく思うんだけど……。
 スカートって、ほんとに便利なアイテムよね。
 その下が、こんなスタイルになってても、誰もわからないんだもの。
 『スカートの下の劇場』ってタイトルの本があったみたいだけど……。
 ほんとに、そうだわ。
 スカートという緞帳の奥には、思いがけない舞台が隠されてるの。
 さ、わたしがここまで見せたんだから……。
 あなたも、同じ格好になってちょうだい」

 わたしが立ちすくんでると……。
 あけみ先生が、歩み寄ってきた。
 わたしは、後ろに下がりながらも、先生の股間から視線を切れなかった。
 蛭。
 縄を咥える陰唇が、そう見えた。
 自ら分泌する粘液で、縄を溶かしてる。
 縄は、電球の明かりを返して光ってた。

「どうしたの?
 教師にだけ、こんな格好させるつもり?」

 後退りする背中が、壁に遮られた。
 間近に迫った先生の顔が、真下に落ちた。
 わたしの前にしゃがみこんだの。
 腰を、先生の手がまさぐる。

「先生、だめ」

 先生は、無言のままだった。
 ウェストのホックが外され、ファスナーが引き下ろされた。
 布地を守ろうと掴んだ手が、捲り取られた。
 強い力だった。
 そうか。
 指の力が強いのは、ピアノをやってるからだ。
 抵抗を続けながらも、そんなことが頭に浮かんだ。

 刹那……。
 太腿に風を感じた。
 スカートが、引きずり下ろされたの。
 落ちた布地に脚を取られ、よろめいた。
 股間を守っていた手が、身を支えるために壁を叩いた。
 先生は、その一瞬を逃さなかった。
 両手の指が、飛びつくようにウェストにかかり……。
 真下に降りた。
 もう一度風を感じた。
 今度は、股間に。

「あぁ。
 見つけた。
 14年前の記憶。
 そうよ。
 このおまんこだわ。
 わたしと、ともみさんが、一緒に見た景色。
 懐かしい……」
「ひぃっ。
 ダメ」

 先生の顔が、わたしの股間に埋もれてた。
 中心部に唇を感じた。
 わたしは、必死で引き剥がそうとした。
 だって、学校のトイレには、ウォシュレットなんて付いてないから……。
 放課後のあそこは、絶対おしっこが臭ってる。
 先生の頭を押し離そうとして、両手の指が髪に潜った。
 冷たい髪だった。

「あ……、あぁ」

 押し離そうとする指は、たちまち引き付ける指に変わった。
 先生の舌先は、わたしの中心をあっという間に蕩けさせた。
 全身の骨と腱が溶けて、ぐにゃぐにゃになっていく。
 わたしは、先生の髪を掻き回した。

「あっ」

 快感に溺れようとした刹那、先生の唇が離れた。
 先生は、半泣きになったわたしの顔を、いたずらっぽく見あげた。

「ふふ。
 そんな切なそうな顔して……。
 今の子は、進んでるわね。
 下の方は、もう大泣きよ。
 しょっぱくて美味しい。
 あとでたっぷり味あわせてもらうわ。
 今はおあずけ。
 ほら、みんな脱いで」

 先生に促され、わたしの脚が片方ずつ上がった。
 スカートに続き、小さなショーツが足先を外れた。
 下半身を守ってた布地は、すべて失われた。
 わたしはブラウスの裾を引っ張って、股間を隠そうとした。
 でも、シャツブラウスの短い裾は、とうてい股間までは届かなかった。

「ダメ。
 そういうことしちゃ。
 両手は脇」

 先生は起ちあがり、わたしと正対した。

「ほら。
 気をつけ」

 うつむいたまま、言われた姿勢を取った。
 わたしの視線は、先生の股間に釘付けだった。
 白い縄が、飴色に溶けて見えた。

「ふふ。
 教師と生徒が、相い対してる。
 学校においては、日常的光景よね。
 上半身だけ見れば。
 でも、その教師と生徒の下半身は……。
 裸。
 性器、剥き出し。
 なんて素敵なシチュエーション。
 ほんと、校則で、このスタイルを義務付けてくれないものかしら。
 教師も生徒も、みんな下半身だけ裸。
 素敵な学園になると思うわ。
 もっとも、男性教師は困るでしょうけど。
 教師にあるまじき煩悩が、股間に現れてしまうんですものね。
 あ、ちょっとそのまま待っててね。
 いいもの持ってくるから」

 先生は、わたしを押し留める仕草をしながら、ブルーシートの向こうに消えた。
 再び現れた先生は、大きな姿見を押していた。
 先生の背丈よりも大きな姿見には、キャスターが付いていた。
 床板の継ぎ目を越えるたび、鏡に映る室内が小刻みに揺れた。

「どうして、こんな鏡があるのかって思うでしょ?
 これはね、理事長室のお古。
 新しいのに買い換えたとき、お古をこっちに移したのね」


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《説明》
杉浦則夫の作品からインスピレーションされ作られた文章作品で、長編連載小説のご投稿がありました。(投稿者 Mikiko様)
本作品は7/13まで連続掲載、以後毎週金曜日に公開される予定となっておりますので、どうぞお楽しみに。
前作を凌ぐ淫靡と過酷な百合緊縛!「川上ゆう」さん、「YUI」さん登場予定作品です。
時を越え、再び出会った美里とあけみ。現在に戻った美里は、さらなる花虐へと誘われていく…。


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