放課後の向うがわⅡ-16


「『はが』

 脇の下を滑ってた亀頭も暴発した。
 鈴穴のように膨れた射出口から、白濁液が噴き出す。
 真っ白い鞭が、理事長の顔面を袈裟懸けに叩く。
 もう一方からも。
 理事長の顔に、真っ白な“×”印が貼り付いた。

『おぉぉぉぉぉ』

 最後は、口に突っこんでた男性だった。
 狂ったように腰を使い、理事長の食道を犯す。

『がっ』

 暴発。
 撃ちこまれた大量の精液で、喉奥の吐瀉物が膨れ上がる。
 息が……。
 出来ない。
 目一杯見開いた視界が……。
 霞む。

『ぶふ』

 最後の鼻汁を噴き出し、理事長の瞳が裏返る。
 肛門のちんぽを押し出し、糞便がほとばしる。
 男性は、ひとりひとり姿を消し……。
 残ったのは、理事長の亡骸。
 立ち昇る湯気の中……。
 全身に精液を浴び、大の字に横たわる。
 そのまま腐っていけたら、どんなにいいでしょうね。
 ね、理事長?」

 傍らにしゃがんだ先生は、理事長の顔を覗きこんだ。
 理事長は、身を捩りながら顔をもたげた。
 顔にまつわる黒髪の下で、懸命に目を開き、先生を見上げる。

「どうして……。
 どうして、こんな……」
「わからないんでしょうね。
 でも、理事長。
 ここまでされなきゃならないことを……。
 あなたは、わたしになさったのよ」
「あの、先生」
「なに?」
「おトイレ、行っていいですか?」
「さっき出ないって言ってたじゃない」
「すみません」

 わたしは、内腿を擦り合わせた。
 水に濡れた理事長を見てたら、急に催して来た。
 下腹を触ると、パンパンに膨れてる。

「廊下に出たって、トイレなんて無いわよ」
「え?」
「このエリアは、プライベートスペースなんだから。
 もちろん、この部屋には作られる予定だったでしょうけど……。
 残念ながら、その前に工事中止ってことね。
 1階のホールなら、あるわよ。
 降りてく?」

 隣の理事長室には、あるはず。
 そう思ったけど、理事長室のトイレを使いたいとは、言い出せなかった。
 わたしは、脱ぎ落としたスカートを目で探した。
 ホールのトイレに行くつもりだった。

「ダメよ。
 下に行くんなら、その格好のまま」

 わたしを見上げる先生の瞳には、小さな悪意が浮いてるように見えた。

「誰が来るか、わからないわよ。
 下半身丸出しでいるとこ見つかったら……。
 どうなるかしら?」

 自分の唇が、への字に歪むのがわかった。
 ほとんど泣き顔だ。
 先生の顔では、逆に口角が吊りあがってた。
 からかい半分で言い出したことが……。
 今はもう本気になってる。
 そんな顔だった。

「おトイレなら、そこにあるじゃない。
 ほら、してごらんなさい。
 わたしが、さっきしたみたいに」

 先生は、床の水槽を指さした。
 さっきまで波立ってた水面は、すっかり静まってる。
 その水面を、おしっこが乱す大きな音まで聞こえた気がして、わたしは頭を振った。

「出来ないの?
 意外とお嬢様ね。
 でも、いまさら水槽にしても、面白くもないか……。
 どうしようかな……。
 あら?
 理事長、鳥肌が立ってますよ。
 肌も冷たい。
 床が濡れてるせいね」
「お願い……。
 わたしも、おトイレに行かせて」
「あらあら、すっかり冷えちゃいました?
 でも、それが無理な相談であることは……。
 お分かりになりますよね。
 だって、縄を解かなきゃいけないんですもの。
 美里、こっちに来なさい。
 ほら、理事長、寒そうでしょ。
 温めてあげなくちゃ。
 何してるの?
 ここでするのよ。
 おしっこ。
 冷えた理事長の体に」

 出来っこない。
 わたしは、心で悲鳴を上げ、飛び退ろうとした。
 その腕を、先生に掴まれた。
 思いがけないほど強い力だった。
 二の腕に、先生の指先が食いこんでる。
 音楽の授業での、力強いピアノタッチが耳に蘇った。

「ほら!」

 腕を引かれ、バランスを崩した。
 足を送ろうとした下には、理事長の体があった。
 わたしの片脚は、かろうじて理事長を跨ぎ越した。

「ほほ。
 ちょうどいいスタイルになったじゃない。
 ほら、そのまましなさいって」

 もう片一歩送って、理事長の上から身をどかそうとしたけど……。
 先生の腕が、わたしの肩を押さえこんだ。

「しなさい」

 出来っこない。
 首を振った刹那、腕を掴んでた先生の指が体側を滑り降り、下腹部に移った。

「あっ」

 お腹の上から、思い切り押された。
 フォルテシモで。
 指の背まで、お腹に埋もれた。

「あぁ」

 雫が零れた。
 慌てて尿道を締めようとしたけど……。
 もう、意思での制御は出来なかった。
 雫は、たちまち水流と化し、理事長を叩き始める。
 両肩にのしかかられ、身動きが出来ない。

「もっと上!
 顔にかけるのよ」

 引いた腰が、後ろから押し返される。
 背中に密着した先生が、腰をぶつけてきたの。

「ほら」

 パン!
 音高く肉が鳴った。
 先生の腰が、わたしのお尻を打つ音。

「ほらほら」

 パンパン!
 湿った連発音が、音符を撒き散らす。

「あ、あ、あ」

 止まらないおしっこの軌道が、生き物めいて踊り出す。
 中空で投げ縄みたいに姿を変えながら、理事長の顔面に飛びこんでいく。
 理事長は懸命に避けようとしてたけど、予測出来ない軌跡は、あざ笑うように逃げる顔を打った。

 パンパンパンパン!

「あぁ、気持ちいいわぁ。
 男の気持ちがわかる。
 バックからやるのって、肉体的な気持ちよさよりも……。
 きっと、精神的な歓びがあるのよね。
 雌を征服した牡の、咆哮のように噴きあげる歓喜。
 競争を勝ち抜き、自らの子孫をこの大地に残せる昂まり。
 まさしく、ファンファーレのように聞こえるはず。
 この音がね」

 パンパンパンパンパンパンパンパンパン!

「あぁ。
 ちんぽが欲しい。
 このお尻の奥に突っこむちんぽが!」

 先生の腰が速度を増し、わたしの全身はストップモーションのように踊り出す。

「あぁっ」

 背中に先生が被さって来た。
 キツく抱きしめられて、先生の息を首筋に感じた。
 おしっこは、もう止まってる。

「あぁ……。
 軽くイっちゃった。
 イケるのね。
 精神的な興奮だけで。
 起きたままの夢精って感じか」

 背中の重みが消えた。
 先生は、わたしから身を離し、理事長の顔の脇に立った。

「びしょびしょ。
 でもこれじゃ、水滴かおしっこか、わからないわね。
 理事長、温まりました?」
「お願い……。
 おトイレに行かせて」
「いまさら、それはないでしょ。
 おしっこまみれのくせに。
 でも、両脚が束ねられてたら……。
 しにくいですよね。
 じゃ、脚だけ解いてあげるから」

 あけみ先生は、理事長の足元に移ると、しゃがみこんだ。
 手際の良い指先が、脚の縄を解いていく。
 わたしは、跨いでた理事長の上から身をどかせた。

「ダメよ、降りて来ちゃ。
 脚の縄解いたら、動けるようになっちゃうんだから。
 お腹の上に座って。
 脚の方向いて。
 そう。
 ちゃんとお尻を落とす」

 わたしは、背中の下で戒められた腕を潰さないように、お臍の上に腰を降ろした。

「もう脚、開けますわよ」

 でも、理事長の両脚は、束ねられたまま開こうとしなかった。
 むしろ、身を揉むように擦り合わされた。

「ほら、そんなになってるのに我慢したら、体に悪いですわよ」
「お願い、どいて!」

 わたしは、思わず腰を浮かせかけた。
 理事長の身体が、アーチのように持ち上がる。

「押さえて」

 慌てて理事長のお腹に、両手をあてがった。
 アーチは、あっけなく潰れた。

「そう。
 両手はそのまま。
 身体を倒して、体重かけてごらん。
 お腹を押すのよ。
 ほら、魚の浮き袋みたいにパンパンに膨れてるとこ」
「あぁっ。
 ダメ!
 お願い。
 あっ。
 あぁぁぁぁぁ」


本作品のモデルの掲載原稿は以下にて公開中です。
「結」 「岩城あけみ」

《説明》
杉浦則夫の作品からインスピレーションされ作られた文章作品で、長編連載小説のご投稿がありました。(投稿者 Mikiko様)
本作品は毎週金曜日に公開される予定となっておりますので、どうぞお楽しみに。
前作を凌ぐ淫靡と過酷な百合緊縛!「川上ゆう」さん、「YUI」さん登場予定作品です。
時を越え、再び出会った美里とあけみ。現在に戻った美里は、さらなる花虐へと誘われていく…。


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