放課後の向うがわⅡ-43


「形のいいお鼻で、うらやましいわ。
 でも、息が出来ないでしょ?
 どうします?
 このまま死んじゃう?」

 理事長の顔に、曙のように朱が差した。

「あふ」

 理事長の口が、わずかに割れた。
 歯間をうかがってたバイブは、その瞬間を逃さなかった。

「あが」

 バイブの先端が、城郭を割った。

「ほほ。
 咥えた咥えた。
 どう?
 美味しい?
 もっと、口いっぱいに頬張っていいのよ」
「はぐぐ」

 理事長の前歯が、バイブに食いこむほど噛み締められた。

「スゴいスゴい。
 生身のちんちんだったら、千切れてるわ。
 だから……。
 強姦もののAVでイラマさせるなんて、非現実的なのよね。
 女の顎が閉じたら……。
 ヤワな海綿体なんて、タラコみたいに食いちぎられるに決まってるもの。
 でも、このバイブくんは……。
 痛みを感じないんですね。
 ほら、もっと咥えてって」
「ぎぎぎ」
「強情な女。
 ま、いいわ」

 あけみ先生は、理事長の鼻から手を離し、床のクリップを拾い直した。

「さーて。
 さんざん悪態をついてくれた罰を受けてもらうわ。
 このクリップで、生意気な舌を挟んであげる。
 ほら、あーん。
 あ、舌引っこめた。
 ほんと、素直じゃないんだから」
「岩城先生、お願いだから止めて」
「今ごろ何言ってるの。
 あなたがちゃんとセリフ言わないから、理事長がこんな目に遭ってるのよ」
「言います。
 言いますから」
「もう遅いわ。
 オーディションは、とっくの昔に終了しました。
 ほら理事長、舌出して」

「ふふ。
 可愛いベロちゃん。
 暗闇に隠れようったって、そうはいかないわよ。
 このバイブね……。
 光るのよ。
 どこのアホがこんな仕掛け、思いつくのかしらね。
 光ってどうすんだって感じよね。
 それが、こんなときに役立つとは……。
 発明者でも、気がつくめい。
 ほーら、スイッチオン。
 綺麗綺麗。
 ベロちゃん、もう逃げも隠れも出来ませんよ」

 あけみ先生は、クリップを理事長の口に挿し入れた。
 理事長の痛みを想像すると、お尻の穴が絞られるようだった。
 あけみ先生は、アルカイックな微笑みを湛えたまま、指先を微妙に動かしてる。
 いかにも器用そうな手つきだった。
 その手先が、針を突くような仕草で動いた。

「はぎ」

 理事長の表情が歪み、全身が跳ねた。
 銛に突かれた魚みたいだった。

「ほーら、釣れた」

 あけみ先生は、クリップのチェーンを真上に引いた。
 チェーンは真っ直ぐに張り、光を返して輝いた。

「ふふ。
 引いてる引いてる。
 ほら、美里。
 見えるでしょ?
 わたしの獲物」

 クリップがバイブに触れて、カチカチと鳴った。
 クリップの先に挟まれた、生々しい肉色が覗いた。
 舌が、歯間を抜けて来た。

「理事長。
 今、バイブ抜いてあげますからね。
 でも……。
 間違っても、クリップを歯で外そうなんて考えないで。
 このクリップ、かなり強力だから……。
 無理に引っ張ると、舌の縁が切れちゃうかも。
 舌なんか止血のしようがないんだから、血が止まらなくなりますよ。
 いいですね。
 それじゃ、バイブ外します」

 あけみ先生が、バイブを引き上げると……。
 理事長の顔が、一緒に上がった。
 理事長の歯が、バイブを噛み締めてたのね。
 たぶん、舌の痛みがそうさせたんだと思う。

「そんなに気に入ったの?
 でも、これはおあずけ。
 ほら、離しなさいって」

 あけみ先生は、釘抜きを使うように、バイブを捏ねた。

「がっ」

 理事長の口から、バイブが外れた。

「ほら、スゴい。
 こんなに歯型が付いてる。
 生身の男だったら、間違いなく千切れてたわね。
 ほら、もっと舌出して」

 あけみ先生は、チェーンを小刻みに引いた。
 理事長の顔が、大きく歪んだ。
 背中が、アーチを描いて持ちあがる。

「岩城先生!
 お願い。
 お願い、助けてあげて!」
「痛そうよね。
 それじゃ、仲の良いお2人には……。
 痛みを分かち合っていただきましょうか。
 この反対側のクリップを……。
 やっぱり、この乳首よね。
 見事なとんがり乳首。
 ここに繋げてあげましょう。
 ほら、川上先生」

 川上先生は、胸元に近づいたクリップを避けるように身を反らした。

「あら。
 そんなことしていいの?
 言ってることと違いますわよ。
 いい?
 このチェーンは短いの。
 あなたが身を反らせたら……。
 理事長の舌がよけいに引っ張られることになるのよ。
 ほら、身体を倒して。
 さもないと……」

 あけみ先生は、手元のチェーンを引いた。

「はがっはがっ」

 理事長が全身で跳ねた。

「止めて止めて!」

 川上先生が、懸命に身体を前に倒した。

「そうそう。
 それでこそ“愛他の女神”よ。
 じゃ、お望みどおり……。
 挟んであげる」

 クリップの口が、煌めくように開いた。

「えい」

 その口が再び閉じたとき、狭間には肉色の突起が挟まれてた。

「痛いっ。
 痛い痛い痛い」
「暴れると、理事長の舌が千切れるわよ。
 そしたら、あなたが殺人者だからね」

 川上先生は、額に阿修羅みたいな皺を波立たせながら、懸命に身を折った。

 理事長の舌を引っ張らないようにしたんだろう。
 その心根を思うと、わたしの胸も切なく痛んだ。

「美里、どうしたの?
 そんな顔して。
 なんか……。
 鬼でも見る目ね。
 助けてほしい?
 そんなら、あんたが身代わりになる?」

 もちろん、首を縦には振れなかった。

「あなたは、わたしの助手なんだからね。
 立派な共犯者。
 それを忘れないでちょうだい」

 あけみ先生に決めつけられ、わたしは俯くしかなかった。

「でも、改めて見ると、スゴいオブジェが出来ちゃったわよね。
 もし、全裸の男をここに放りこんだら、どうするかしら?
 って、やることはひとつよね。
 まずは、そうね……。
 川上先生かな。
 腰を落として、立ったままの正常位。
 大きなお尻を抱えながら、狂ったように腰を振るわね。
 あっという間に追い詰められる。
 でも、必死に断崖で踏みとどまるわ。
 だって、おまんこはもうひとつあるんだもの。

 男は、川上先生の中から、ゆっくりとちんぽを抜いていく。
 テラテラと光る肉茎には、練られて白濁した膣液が網目を描いてる。
 亀頭まで抜けたちんぽは、反動を付けて跳ねあがり、腹筋を叩く。
 男は、ゆっくりと理事長の足元に回りこむ。
 天を指して怒張するちんぽを、片手で押し下げる。
 切っ先からは、先走り汁が、糸を引いて下がってる。
 もう限界。
 そのまま膝を付いて、にじり寄ると……。
 理事長のツルツルまんこに、思い切り突っこむ。
 2,3度腰を振っただけで、男は喉も裂けよと絶叫する。

『出る!
 出る!』

 男は、煽った腰をぶつけたまま凝固する。
 尻たぶが激しく収縮し……。
 毒液が、理事長の膣深くぶち撒けられる。
 男は、濡れ犬のように身を震わせると、そのまま仰向けに転がる。
 でも、ちんぽはまだ、理事長のまんこに突っこまれたまま。
 2人は尻を合わせて、仰向けに繋がってるの。
 白目を剥いた男が、断末魔のように痙攣すると……。
 ようやくちんぽが抜けた。
 射出口に残る精液が跳ね、投げ縄の軌跡を宙に描く。
 まだ硬度を保ったちんぽは、男の腹筋を叩いて鎮まった。
 亀頭には、名残の精液が珠を結んでる。
 その雫が、落ちると同時に……。
 理事長のまんこから、放出された精液が溢れ出す。
 栗の花の香りを噴きあげながら……。
 白い泥流が、理事長の尻の穴を埋め尽くしていく。

 はは。
 また、妄想モードに入っちゃったね。
 でも、理事長。
 ほんとに、その格好で犯されてみたくないですか?
 って、聞いたって、返事は出来ないか。
 口も利けないし、首も振れないものね。
 でも、ほら。
 柱のちんちんが、理事長のまんこ、睨んでますよ。

 突っこみたいって。
 内臓を掻き回したいって。
 どう?
 味見してみる?
 嫌なの?
 どうなのよ!
 あ、お返事出来なかったんだっけ。
 じゃ、わたしが勝手に解釈するしかないわね」


本作品のモデルの掲載原稿は以下にて公開中です。
「川上ゆう」 「結」 「岩城あけみ」

《説明》
杉浦則夫の作品からインスピレーションされ作られた文章作品で、長編連載小説のご投稿がありました。(投稿者 Mikiko様)
本作品は毎週日曜日に公開される予定となっておりますので、どうぞお楽しみに。
前作を凌ぐ淫靡と過酷な百合緊縛!「川上ゆう」さん、「YUI」さん登場予定作品です。
時を越え、再び出会った美里とあけみ。現在に戻った美里は、さらなる花虐へと誘われていく…。


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