第8回美帆と緊縛桟敷の集い 後記

NU3T0482 11月26日に緊縛桟敷会員様との集いを開催しました。今回は先月の台風の影響で一カ月延期しての集いだったのですが、気が付くと今回で8回目を数え1年間も集いが続いていることに気づきました。参加してくださっている皆様に感謝してします。
 
 集いが始まって杉浦先生が柱に縛りつけてくれたのですが、胸縄がいつもと違う感じがして・・・私の中でも「どうした?」といった状態になっていました。すぐに何が違うか分かっちゃいましたけど。いつも以上に縄の締め付けがハードだっただけです。胸式呼吸ができないくらい、縄が食い込んで胸を膨らませて呼吸ができないくらいの縛りでした。早く縄の世界に行こうと思っても腹式呼吸を意識してしまいなかなか入れず・・・そんな時、先生は縄のテンションを確認するために胸と縄の間に指を入れてきます。その瞬間に堕ちるのを自覚しまして、堕ちました・・・。貧血だったのでしょうが・・・。集いの場ということを忘れ、久々に意識を失いました。普通なら、貧血を起こしたから横にしましょうってことになるけど、柱にキツク縛られているので横にさせてもらえず、縄が解けるまで深い底に堕ちていく過程を楽しませてもらいました。私は小学校の頃は朝礼等で貧血が起きそうになると「私VS貧血」みたいに倒れそうな瀬戸際で遊んでいました。が、今回は完敗。頭の先から血は下がるし、顔全体が寒くなるし、で一時的に病人でした。そんなに長い時間意識を失っていたわけではないと思いますが、幼稚園に通っていた頃の私と友達に会ってきました。砂を触れなかった私が友達と砂場で遊んでいる、それを近くで眺めている私がいました。縄を解こうとしてくれていた皆さんには申し訳ないですが、ちょっと懐かしいような世界に行っていました。

NU3T0493 お気に入りの白の襦袢に黒い棕櫚縄という組み合わせもやってみました。棕櫚縄なので、植木職人に連れ去られたイメージをしました。「麻縄が一番いいよね。あ、粗縄もなかなかですよ。」に加えて「棕櫚縄は拘束にチクチク感がプラスされるし、職人の手元にあった縄で縛り上げたっていう感じが出来心の拉致みたいでいい。」と感じました。縛り手も棕櫚縄だと、手を痛めたのではないのでしょうかね?新たな試みに新たな快感を知りました。
 今回のサプライズではないですが、予定になかった捕縛に興奮しました。どのような経緯でそうなったのか分かりませんが、客と逃げて捕まった女郎が捕まり縛られる、そんな設定だったでしょうか。当日参加していただいた長池氏の迫真の演技には、逃げ切れなかった女郎の無念さに触れた気がします。あの時、泣いたのは「捕まってしまった」というよりも「一緒に逃げた人はどうなってしまうんだろう。もう私の所には来てくれないだろう・・・違う女の所に行ってしまうんだろうか?」そんな哀しさに押しつぶされそうでした。長池氏の捕縛を受けるのは2回目ですが、あの荒々しさは何度でも受けたいです。実際の被刑者はもっと荒々しいのかもしれませんが・・・。

 今回の集いは今までで最長でしたね。8時間くらいは縛られていたかと思います。参加された皆さんは、筋肉痛になったかとは思います・・・。アットホームの雰囲気でアットホームでない内容の不思議な時間、一緒に過ごしてくれてありがとうございました。
 私は幸せな女です。あのように、いたぶってくれる鬼のような会の人々の中にいることができて・・・

 美帆

_DSC6694緊縛の初心者の集まりとしてスタートして美帆の集いが8回になりました。始まりとうしょはとまどいもありましたが、やっと少しは写真として残すことの出来るいきになりつつあります、それも緊縛師の長池氏の指導があってこそのことですが。美帆にとってはこの会だけが願望の吊りが出来る機会でありますから、毎回会が近づくと小学生が遠足を心待ちにするようにそわそわするのです。今回も終了とともに寂しさがこみあげ解かれたなわを身につけたまま泣き崩れるほどでした。日常の美帆は隣のおねいさんの様な普通の女ですが、受縛をされると急激に自己の想像世界に入り込み現実世界と縁をきる、刑罰に苦しむ女図の化身となる。えん罪の責めを受ける女、禁制の罪の拷問を受ける女、激しい恋のはての殺人者、そんな女達のぼやけた輪郭を抱いて拘束の殻に住む。今回は抜け駆け女郎の折檻という、長池氏演じる寸劇もわずかな時間であったが即興で演じた。長池氏迫真の数分、怖いです、美帆にとってはこんな筋書きも好みのレパートリー。

この集いの会を存続させていただいております会員の皆様にお礼を申し上げます。

杉浦則夫

杉浦則夫 ロンドン雑記

IMG_1037先日ロンドンで開催された緊縛フェティッシュイベントへ呼ばれ、参加してきた感想を雑記として以下に綴ります。
緊縛kinbaku縛りsibariが国際語となっているのは喜ばしいことではあるが、空間に寝るという発想がないせいか、緊縛を吊りだけに興味をもっているようだ。
それも縄の緊張美というよりもショー的なアクロバチックなものに興味をいだいている、それは彼らの嗜好であるからとやかく面倒なことをいうつもりはないが、それをアートと位置ずけられるとどうも抵抗感がある。
ここでアートの俺の概念をいうつもりもないが、彼らにとってはエロとアートを区別しないと緊縛が成り立たないようである、日本では枕絵が後世に芸術と認められたいきさつをDNAにもつがために、エロが高度な技術で表現されれば芸術としてみとめられることを知るが故に、エロのなかにあっても突出した美をもつものをアートと認める日本。
sexにたいする仏教のおおらかさとキリスト教の厳格ささえも感じてしまうほどに彼らはアートという。世の中にあまり益にならない人種をアーチストという時勢だからそれもどうでもいいことかもしれない。

イベント会場はレンガ造りの元倉庫が立ち並ぶ一つを改良したいかにも緊縛が行われるのにぴたりな会場であった。4日にわたって緊縛ショーと緊縛指導がおこなわれるのである。
ショーに関してはご想像のいきであるが、緊縛指導の受講者の熱意はたいしたものです、講師の指導で各自のパートナーを縛るのである。およそ6.70組ほどが主従関係をもって神妙に縛る者、にぎやかに縛る者、一様に硬い麻縄で高て小手までしあげ、ある組は吊りまでたどりつく者もいる。
3日目に我が講演が1時間予定されて俺も初めて人前で美帆を縛ることになった、縛りには4つの様式が(ショー、VTR、写真、パートナー)ありおのうの異なる縄さばきであることを伝え、スライドで俺の40年におよぶ写真を説明し、黒髪の乱れの美しさを強調した。
そんな説明をしている最中に美帆の気配がどうもあやしく感じ首縄をたぐると案の定自分で締めている、まったく油断できない、それならばと脇にいてサポートしてくれている奈加さんに頼んで逆さ吊りをこしらえてもらう、奈加さんかって知った美帆の体をギリギリ締め上げ見事な逆さ吊りを仕上げる、観客は静まりくいいるようにみつめていた。

美帆の足に大きな青あざができたロンドンの土産