アンダーカバー・SUMIRE 8


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■第8章 終わりなき悪夢

「この苦痛から逃れるためならすべてを明かしてもいい。そう考えるようになったんだろ?」
恐ろしい記憶の世界を当て所なく彷徨う私は、草八木課長の言葉で現実に引き戻された。
「い、いいえ、そうではありません。私はあくまで・・・・」
そう言いかけた私の前に数枚の写真が無造作に並べられた。
それは公安外事○課の仲間の写真。彼らも私同様、Z国秘密組織の各所に潜入している捜査官たちだ。
「みんな殺られたよ。何者かによって組織に正体をバラされてね。」
その言葉の意味するところに気づいた私は愕然とした。そういうことか!
「SUMIRE君。君の証言どおりなら、君が組織の尋問を受けた直後に、彼らは無残な死体となって発見されたんだ。それも同じ日に。どうだい、ほかに情報が漏れる理由があるとは思えないが。」

私が拷問に屈して仲間を売ったというのか?そんな馬鹿な!
でも、本当に私は最後まで黙秘を貫いたのだろうか・・・・。
正直言うと、あの極限状態で自分が何を言ったのか、実のところ定かではないのだ。
もしかしたら、苦し紛れに仲間の潜伏先を口走ったのかもしれない。
いや、そんなことはあろうはずが・・・・・。だが、もし、あるとしたら、あの時か・・・・・。
私は混乱する頭を抱えながら、まるで忘れ物を探しに行くように、再び地獄の記憶の世界に戻って行った。

―――――――――――――――

電気拷問で意識を失った私の弛緩した体を吊り棒から降ろすと、NANAは両手を頭上に一まとめに縛り、両足を開いて跪かせた状態で柱を背に縛りなおした。

全身鳥肌が立つような不快感に目を覚ました私は、先ほどの電気ショックにより朦朧とする意識の中にNANAの姿をおぼろげながら捉えていた。
「電気も耐え抜くなんて、あなたやっぱり相当訓練されているようね。面白いわ。どこまで耐えられるのか、ますます試してみたくなってきたわ。次はこれよ。」
NANAが手にしたもの。それは一本の鳥の羽だった。
それを私の乳房にそっと当て、ゆっくりと乳房の稜線を辿りながら滑らせていく。
はうっ!うぐうぅぅぅぅ・・・・
まるでナイフで切りつけられるような鋭利な痛みがその羽の先が触れる部分に沸き起こる。
いったい、何なの、この羽は!!?
「ふふふ。驚いているみたいね。教えてあげるわ。あなたが気を失っている間に、強力な神経過敏剤をその大きなオッパイに注入してあげたの。痛覚反応を100倍まで高感度にする特殊なお薬よ。だからこんな羽で軽く触られたくらいでも、あなたには激痛に感じられるってわけ。」
羽の先端は乳輪に沿ってぐるりと一回りしたあと、刺激ではちきれんばかりに硬く勃起した乳首の先をゆっくりとくすぐり始めた。
あうっ!くぅぅぅ・・・・
「ほらね、耐え切れないほど痛いでしょ?でも本番はこれからよ。」
NANAは鳥の羽を捨てると代わりに一本の小さな針を指先に持ちかえた。
「や、やめて・・・・」
柔らかい鳥の羽ですらあのような激痛を生み出すというのに、こんな鋭い針で責められたら・・・。
私の目は恐怖に大きく見開かれ、思わず哀願の言葉を発してしまった。
「いいわよ、やめてあげるわ。だからいい加減教えて頂戴。あなたの正体、目的、ここで得た情報。その他あなたが知っているすべてのことを。」
「うっ、そ、それは言えない。言えないの!もうわかって。お願い許して!!」
私は全身を小刻みに震わせながら涙を流して訴えた。
もはや強がりや抵抗を演じるだけの余裕は私にはなかった。
憎い敵の前に思いっきり無様な姿を晒してでも、この恐怖から逃れたかったのだ。
もちろんNANAがそんな虫のいい条件を飲むとは思っていない。でも、そう言うしかその時の私には手がなかった。
「生憎だけど、そうは行かないわ。」
NANAは冷たく言い放つと、左手の人差し指と親指で私の左の乳首を摘み上げた。
ヒィィィィーー!い、痛いっ!!!
研ぎ澄まされた神経が引き起こす想像を絶する痛みに思わず顔をしかめた私を無視するように、針が無情にも乳首の横に突き立てられた。

プスッ、ツーーーー、針はゆっくりとしかし止まることなく乳首を抉りながら貫通した。
グギャァアァアァアアァァアアァァァアァァーーーーーー!!!!
私は乳首を切り落とされたような激痛に、大きな悲鳴をあげて仰け反った。
「さあ、もう一本行くわよ。」
「いや、いや、いや・・・・もう、お願い、やめて、お願い、許して!!!」
ウワァアァァァアアァァァァアアアアァァッーー!!
泣こうが喚こうがお構いなしに、右の乳首も同じく針の餌食となってしまった。
NANAは慣れた手つきで素早く2本の針にチェーンをつなぐと、その中央を指で持って激痛に必死に堪える私に問いかけた。
「その感じやすい淫らな乳首にお仕置きをしてあげるわ。あなたがすべてを白状するって言うまでね。さあ、さあ、どうするの?」
「だめ!言えない、言えない、言えない!!!」
ギャッァアァァアアァァアァァアアァアァァアァァッーーーー!!!
NANAの指がチェーンを引き、それにつれて私の乳首は上下左右に引き伸ばされた。
そしていつ果てるとも知れないNANAの嗜虐の指遊びに私の乳首はさんざん弄ばれ、ついには激痛のあまり悶絶するまで私は責め苛まれ続けたのだった。

次に気がついた時、何故か私は病室のベッドの上にいた。
失われた空白の時間を推定で補いながら経過を再現してみると、恐らく味方の特殊部隊によって私は救出され、そのまま治療のため公安局の医務室に運び込まれたということなのだろう。
少なくともあの地獄から脱することが出来たのは事実らしい。
しかし安堵する間もなく、私を待っていたのは身内による尋問であった。
捜査情報漏洩の嫌疑である。
忘れ去りたい忌まわしい記憶をこれでもかと言わんばかりに繰り返し報告を強要される。
NANAの拷問で心身ともにボロボロになっていた私は、草八木の執拗なまでの尋問で徐々精神を蝕まれていくのを感じた。
「いったい君はやつらにどこまで手の内を明かしたんだ?君の証言次第では、今後の捜査方針を変更せざるを得なくなる。どうしても本当のことを教えないつもりなら、手荒な方法も止むを得ない。覚悟するんだな。」
草八木は部下に私の身柄を拘束させると、特別取調室へ連行するよう命じた。
表向きには存在しないことになっている公安局の闇の拷問室だ。
でも私は負けない。きっと無実を証明してみせる。そして仲間たちを非業の死に追いやった真の犯人をいつか必ず突き止めて見せる。
私は自分自身に固く誓い、地獄に通じる道を歩いて行った。

尋問室に一人残った草八木はおもむろに携帯を取り出しナンバーを押した。
「ああ、私だ。すべては計画通りいったよ。SUMIREは情報漏洩の容疑者として逮捕した。危うくバレそうになったが、これでもう私がスパイとして疑われる心配はなくなった。協力に感謝するよ、NANA君。」

<完>

文章 蝉丸
写真 杉浦則夫
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